志望校と併願の選び方

はじめに

「この志望校で大丈夫かな」「併願はどう組めば安心だろう」——そんな不安を、配点方式共通テスト利用の3点から落ち着いて整えていきます。難しい計算は不要です。公式に決まっている情報をやさしく読み解くところから始めましょう。

1) まず“公式の地図”をひらく

  • 共通テストの科目・時間割・手続きは、大学入試センターの受験案内(※受験案内)にまとまっています。
  • 出願から本試験までの流れは実施要項(※実施要項)で確認できます。
  • 各大学の選抜の考え方(方式の大枠)は、文部科学省の入学者選抜実施要項(※入学者選抜実施要項:MEXT)が拠り所になります。

ポイント:誰が公式に決めているかを確認し、迷ったらそこに戻るだけで情報の迷子になりにくくなります。

2) “相性”を見つける3つの観点

  1. 配点の重み
     例:英語のリーディングとリスニングの比率、国語の記述の有無、数学で数IIIの扱いなど。自分が伸ばしやすい科目・形式に重みがある大学は、相性が良いことが多いです。
  2. 方式(記述/マーク、個別学力検査の有無 など)
     記述が得意なら記述比率が高い方式、マーク中心が得意ならマーク比重が高い方式を優先します。
  3. 共通テスト利用の有無と換算
     共通テストの点をどのくらい使うか、利用型の比率を各校で把握します(全体の土台は受験案内[※受験案内]、最終確認は各大学の募集要項)。

3) 併願は「安心・実力・挑戦」の3層で

  • 安心(セーフティ):合格可能性が高い学校。合格の土台を確保。
  • 実力(メイン):現在の実力と拮抗。第一志望群がここ。
  • 挑戦(チャレンジ):合格可能性は五分以下でも伸びしろに賭ける枠。
    目安の比率は 2 : 2 : 1。直前期に不安が出やすいので、安心枠を必ず入れると心が落ち着きます。

4) 配点を“ざっくり”読み解くやさしい見方

  • 例:「英語(R:L=2:1)」の大学なら、リーディングの出来が全体の鍵になりやすい、という読みが立ちます。
  • 共通テスト利用は大学ごとに換算の細則があります。基礎は受験案内(※受験案内、詳細は各大学の募集要項で最終確認。
  • 「どの科目を何点伸ばすか」は、比重が高い科目から。苦手の深追いで消耗し過ぎないことも大切です。

5) よくあるつまずき → やさしい置き換え

  • 情報が多すぎて決められない → まず3校だけ選び、配点・方式・共通テスト利用の3点を1枚にまとめる。
  • 全落ちが怖い安心枠を必ず1〜2校入れ、実力枠を中心に調整。
  • 過去問の相性が不安 → 同一大学で縦解き再現答案で時間短縮を確認(直前に横へ広げるより、まず深く)。

6) お金の見通しは、早めに“全体像だけ”

  • 進学費用や支援の基本は、JASSOの情報にまとまっています(※奨学金・進学資金:JASSO)。
  • いまは全体像だけで十分。出願計画が固まったら、大学ごとの学費・減免制度を個別に確認(大学公式サイト)。

7) 今日の一歩

  1. 受験案内をブックマーク※受験案内)。
  2. 第一志望+併願候補を3校だけ選ぶ。
  3. 3校の配点・方式・共通テスト利用1枚にまとめる。
  4. 安心・実力・挑戦=2:2:1で配置してみる(途中で入れ替え可)。

参考(※参照名|日本の公的情報のみ)